この記事は『退職者その2 Advent Calendar 2017』の16日目です。

https://adventar.org/calendars/2278

久々に記事を書いたと思ったら退職エントリーで申し訳ないですが、良い機会なので。

 

まず大前提として、今年の4月末でプログラマを辞めて、翌々月の6月頭から映像会社に勤務しています。

なぜそうなったのかについてお話できればと思います。


前職について

あまり特別すごいことをしていたわけでも無いので手短に。

 

新卒で地元関西のIT企業に5年ほど勤めていまして、業務内容は現場によりけりの出向だったので、短期・長期色々とありました。

医療機器の組み込みや社内勤怠システムの更改、クレジットカードや健康機器のWEBシステム、その他色々。

 

触れた言語は、C, C#, C++, Java, PHP, Scala, VB6.0, VB.NET, Objective-C, Curlなどなど。ただ、退職理由とも繋がりますが、基本は職業プログラマだと思っているので、技術力を深く高めるといった部分ではあまり優秀な方では無かったと思います。プログラミング自体は好きなのですが。

 

会社の規模は12人前後で元々現幹部や取締が一緒に作った身内企業みたいなものだったそうです(ちゃんと新卒を取り始めて自分が大体3期生みたいなくらい)。

面白いことにその立ち上げメンバーがプログラマだったわけではなく、会社を作って勉強したとかそういう流れだと度々話を聞いていて、よく10年以上もここまで生き残れたものだと思ったことが何度かあります。

 

IT業界にありがちなブラック・ホワイト的な話をすると、間違いなくホワイト企業だったと思います。そもそも現場によりけりなので、超絶ゆるい現場もあれば、月300みたいな現場もあったようで社員によって振れ幅が凄まじいですが、会社のスタンスとして社員第一だったので、現場環境が自分に合っていないと判断して相談したら、なんとかしてくれる感じでした。

 

ちなみに残業代も日割り計算で出るので、仮にその日に1時間残業したら1時間分の残業代は月内に早退しようが、有給使っていようが確実に出ます。

 

社員もオタク寄りの人ばかりで、そんな会社だったので、今でも入社して良かったと思っていますし、この会社でなかったら今頃映像をやっているかも怪しいくらいには思っています。


なんで辞めたの

前述通り、自分は職業プログラマだと思っているので、ある程度の熱量はもって取り組みますが、基本的には定刻に始業して、定刻で帰って、残りは自分の自由な時間に費やしたいと思っています。

なので、個人的には平和に平和に過ごせれば十分なのですが、会社としてはステップアップしてもらいたいので、色々と考えて現場や技術力の提案をしていき、自分も根は真面目なのでそれに応えようとするわけです。

 

現場の任期が終わる度に次の現場の面談を済ませ、毎回毎回『次の現場は平和だろうか…』ということに思いを馳せるのにも飽きましたし、本人にやる気が無いのに上位ステップに進む流れに乗り、その結果、不本意ながらも自分の時間が減っていくことにも不安をもっていました。

 

最終的に、『それらの不満が溜まった結果辞めた』というよりも、年齢相応のキャリアアップが期待されるのは仕方ないので、『自分の自由な時間を削ってでも、その業務に時間を費やしていきたいと思えるようになろう』という判断に至りました。

これが辞めた理由=転職をしようと思った理由です。


異業種転職

さて、では、何故異業種に行ったのかという話です。

 

プログラマについては最初から無しだと思っていて、そもそも『技術力を上げて年相応のポストに就いていく』というのは、社会として普通なので、会社を変えても業界が一緒だと意味無いと判断しました。

 

そこで出てくる映像業界ですが、そもそも私は入社以前の学生の頃から趣味で映像制作をずっと続けていて、入社後もずっと続けていました。

一人で作って発表するような感じではなく、同人・商業の映像案件を普通に受けてこなしていたので、兼業フリーランスみたいな感じです。

このことについて特に会社には言っていなかったものの、新卒一年目のときは会社給与の倍くらい稼いでしまったので、税金が凄まじいことになっていると会計担当の社員から直電が来てしまい、そこでバレました(別に副業どうこうではなく、税金の正誤確認だったので、それ以後は会社公認でやってました)。

 

そんなこんなである程度技術力は付いていたと自負しているのですが、新卒の就活しているときは映像業界に入ろうなんて1ミリも考えていませんでした。

それは不満の一つでもある『自分の自由の時間が確保できない』という部分と直結する話で、業界的にブラック体系というのは概ね理解していたので、映像は好きですが、自分の自由な時間を使い、最大限好きなように楽しむという形で維持していこうと思ってました。

 

ですが、7年8年も続けているとやはり見方が変わってくるもので、分かり易い例だと『もっと技術力を高めていきたい』といった目標が見えてきました。

他にも色々理由はあるのですが、前職では見えていなかった・特に考えてもいなかった5年先・10年先のビジョンというのが映像に関しては見えてきて、『ちゃんと本腰を入れてみるか』という気持ちになりました。

 

とは言え、映像業界も幅広いので、そこで自分に興味の無いカテゴリに手を出しても前職の二の舞になってしまうので、踏み切れない部分はありました。

転職に踏み切ったのは今年ですが、転職について・映像業界で生きていくことについて考え始めたのは2,3年くらい前だと思います。

前職の会社については別に不満があるわけではなかったので、『とりあえず現職に就きつつ給料をもらいながら考えよう』とのんびりしていたところ、『あー、ここで働きてえなあ』と思える会社(現職)と出会いまして、具体的な転職計画を立てることにしました。


転職活動(の準備)

映像業界も基本的には技術職なので、私は安易に『技術力が高ければ(この転職には)勝てる』と判断しました。これが2015年の冬くらいです。

ですが、この時点で転職するぞ!と踏み切れるくらいの技術力や見栄えのするポートフォリオ(作品集・実績)については自信があまり無かったので、2016年を丸々全て使って会社の作品性にマッチした技術力とポートフォリオを整えることにしました。

 

丁度、『GUILTY GEAR 2 -OVERTURE-』や『LACK GIRL』、『CGWORLD執筆』という機会にも恵まれ、結果として1年かけた転職活動への準備という目標は無事に達成できたと思っています。

2016年は大小含めても20作以上はMVやPVを作っていたので、今思えば普通に会社員しながらよくできたと思っています。

 

ちなみに社会人になってからはずっと会社から帰ったら、家で映像仕事みたいな感じで過ごしていたせいで、生活にゲームを組み込む方法を忘れてしまい(プレイする時間自体はあったはずなのですが)、今年クリアしたニーアオートマタが社会人になって6年目、ちゃんとクリアした据え置きゲームな気がします。

去年発売日に買ったFF15はまだプレイできてないので、来年こそやります…。

 


退職願と転職活動(本番)

実際の転職活動は3月頭から始めました。

それまでの2月中は提出する書類やポートフォリオ、デモリール(作品集の映像版)を作っていまして、事前に転職の相談をしていた何名かに協力してもらっていました。

その過程で、転職に際して必要になる、「履歴書」「職務経歴書」「ポートフォリオ」はいずれも自分でフォーマットを作成しました。

後ろの二つは決まったものがないので概ね仕方ないにして、履歴書の自作はオススメできると思います。

 

といっても基本は市販のものをベースに、自分に不要・あまりアピールできない項目は削除し、自分がアピールしたい項目のスペースを広く取ることで有利な情報の密度を上げたイメージです。

あまり字が綺麗でないのもあり、PC上での作成はかなり助かります。フォントも選べますし。

海外だとかなり奇抜なものが多いですが、そこまでやると場合によっては悪目立ちになりかねないので注意が必要です。

 

しかし、ここまで準備をしておいて、『いや、まだゆっくりしてもいいのでは…?』みたいなことを考えていたのですが、丁度その頃現場の異動タイミングが来ていて、長期のプロジェクトに組み込まれる可能性が出てきたので、それが後押しとなり会社には退職を考えている旨を伝えました。

 

その後、退職願を出したあとに現職の会社に履歴書とかを送りました。

受かる気満々だったとかそういうのではなくて、『今会社に申し出ないと面倒なことになる』という思いの方が強く、退職願を出す→転職活動を開始するという流れになってしまったので、転職するときは絶対に内定とってから辞めた方が良いですよ。

 

気持ちは3月いっぱいで辞めるつもりだったのですが、結局現場には一ヶ月だけ放り込まれ、その後無事に社員に送り出されながら退職しました。

現職も数度の面接を経て、無事に内定をいただき、6月に入社、現在に至ります。

 

ちなみに転職活動と言えることは本当にここに書いたきりなもので、転職エージェントに相談することもしていなければ、現職以外のとこに履歴書を送ったとか面接にいったとかは無いです。

本当に『この会社に入って仕事したい』という気持ちで動いてたので、もちろん候補はいくつか考えていましたが、それは落ちてから考えることにしました。

もしその候補も全部落ちてしまっても『技術力で殴れば入れる会社はいくらでもある』という腹積もりだったので、しばらくニートでもしようかと考えていました。

 

フリーランス一本での活動も勧められたことがありますが、絶対にフリーランスに向いていないと自負しているので特には考えていませんでした。


現職について

現在は関東の映像会社に勤めて暮らしています。

会社の傾向が自分の作品・技術とマッチしている、という辺りからどういった会社かはご想像にお任せいたします。

給与は多少上がりましたが、残業は前職の比較にならない頻度でしています。ですが、ストレスはあまり無いです。

 

技術的にプラスになるなど具体的な要素もありますが、かなり大きな部分として、通勤時間があります。

前職は現場が変動するのもあり、1時間~1時間半でしたが、今は家を出て10分未満で出勤できます。

転職したら絶対に会社の近くに住もうと決めていて、何故かというと、すぐに家に帰れるなら多少残業しても苦ではないという考えだったので、結果その通りになっているような感じです。

 

自由な時間についても、これだけ近いと昼休みに家に帰れるので、一旦帰宅して洗濯物を干したり、部屋の掃除、夕飯の買い出しなど時間を有効活用し、帰宅後の自由時間を必死に確保しています。

そのお陰で引き続き同人活動などもできていますし、冬コミでも本が出せそうです。

(現職社員に自分が作った同人誌を持っていると言われたときはさすがに笑いました。)

 

元プログラマの兼業フリーランスみたいなのはさすがに珍しがられましたが、会社員・フリーランスの経験があるというのはそれなりに重宝されるので、即戦力として引き続きお仕事の真っ最中です。

しかし、映像業界にしっかりと身を置くという形ではまだまだ新参者なので、上司やリーダーに学びつつ、悔しい思いも感じながら割と充実した日々を送っています。


まとめ

私のような退職・転職は稀のような気もしますが、一番キーになったのは自分の人生設計の組み立てと分析をして、確実に勝てる勝負をするにはどうすれば良いのか整えていったことだったと思います(もちろん運要素もあるのですが)。

人によって物事の優先度はまちまちですが、個人的には何よりも自分の身体最優先で、なるべくストレスを抱えず、楽しく生きる方法を選択していくのが良いと思います。

 

5年先・10年先を見通して…みたいな話は「わかるわけねえだろ!」というのが今回で確信に変わったので、自分がこれからどういう風になっていくのかは神のみぞ知るという感じですが、少なくとも自分自身だけは常に最強の自分をイメージし、日々精進して過ごしていこうと思います。